剣道を一生続けるのに望ましい仕事とは

剣道ライフ

前提として

剣道を一生続けるのに望ましい仕事は何だろう?

剣道が好きなら一度はふとそう思ったことはないだろうか?

剣道を小学、中学、高校、大学など学生の頃やっていて、社会人になっても続けたい真剣に考えた人に向けて、どんな職業が適しているか参考になればとリサーチした結果をまとめてみました。

ただ人によって考え方が違うと思うので、前提としてまずは以下三つの視点でそれを分類。

・社会人になっても仕事をしながら剣道の世界でトップレベルをめざしたい

・多くの剣道経験者と交流を図りつつ、剣道の上達を楽しみながら続けたい

・とにかく自分の都合でやりたい時にやりたい

さて一つ一つ見ていきましょう。

三つの視点から見た様々な職種まとめ

社会人になっても仕事をしながら剣道の世界でトップレベルをめざしたい

生涯剣の道の高見を追い続けたい、追求したいという人向けの仕事ですが、そういう人はやはり学生時代に大会で上位入賞を経験し、自分の剣道に自信を持っている人が大半かと思いますので、その実績とスキルが歓迎される仕事をリストしました。
 
 
・警察の特練員

術科特別訓練員に指定された警察官を略して通称「特練員」と呼ばれているのですが、1日の半分は剣道の稽古という日も多く、まさにプロの剣道家といえるでしょう。

相面

日本一に輝いた選手も多く在籍し、若い頃から全国トップレベルで活躍、多くの入賞経験があり、生涯剣道界で活躍したい方にはベストの職業ではないでしょうか。

全員機動隊に所属しており、「特練員」になるには上司の推薦が必要とのことですのでまさに限られた人しかなれません。

機動隊イメージ
 
 
・警察官

警察官イラスト

剣道や柔道など武道を続けたい場合の仕事として、定番の職種です。

機動隊に入ると柔道や剣道といった武道訓練は必須ですが、普通の警察官がそれをどのくらい行うかは各人や各警察署次第だそうです。通常は「術科訓練」と称して行うことになっているようです。

警察学校では職務執行上必要な基礎体力を身に付けるための訓練が行われていますが、学校を卒業して現場に出た警察官たちも、日ごろから剣道や柔道、逮捕術などの武道訓練を行い、体力の増強に努めています。

警察官の日常訓練として代表的なものは、現場を想定した「術科訓練」です。

これは、警察本部の教養課術科に所属する警察官が各警察署や交番、駐在所に赴いて指導を行うものであり、警察官たちは柔道、剣道、逮捕術の訓練を行います。

引用元:キャリアガーデン「警察官の日常訓練」

 

また警察学校では武道訓練が剣道なら初段を取るぐらい相当行われるそうですが、出ると部署によっては全くやらない人もいるそうです。

逆に、マジで剣道だけやっていて給料もらえたら最高に幸せという人には朗報と言いますか以下のようなお話もありました。しかしこれは指導できる立場にいないといけないので、巡査部長以上にならないとダメかと思います。

「長い警察官人生のほとんどを武術の指導だけで終わる警察官もいます。柔道や剣道の達人の場合、武術の指導をするポストにつく場合があります。この人たちは指導がメインで、現場の仕事をほとんど知ることもなく、警察官になって5年も経つのに、被害届やシートベルト違反の交通切符も作れないという人もいます」(元警察官)

引用元「エキサイトニュース

 

昇進についてですが、下記「警視庁職員任用規程」によると昇進試験では、巡査部長になるのに初段以上が必要とのこと。

警部補は「現に柔剣道教師又は助教であつて、かつ、武道指導に従事する巡査部長として6年以上の勤務実績を有する者」かまたは「剣道いずれか6段以上の者」との記載が見受けられます。

>「警視庁職員任用規程」
 
 
・警備業

警備業

警察、自衛隊の次に入社や昇進の際になんらかの優遇や評価されるにあたってプラスの面があったりするのはやはり警備会社です。

ALSOK(総合警備保障)は実業団としても強くて有名で、全国レベルで上位の成績を残した人でもチームになかなか入れなかったりするほど、全国レベルがごろごろいるそうです。
 
 
・刑務官

刑務官

いわゆる刑務所内の警官みたいな職業ですがたいてい定時で帰れるため、全日本選手権で上位を目指す人は、仕事と剣道を両立できる職業としてこの仕事を選択する有名選手は少なくありません。
 
 
・自衛隊

自衛隊イメージ

自衛隊は訓練自体が仕事ですから、すごく稽古しているのかと言えば、以下の掲示板を見ると「自衛隊の剣道家の稽古量は機動隊の足元におよびません。」という記述がありました。

警察剣道と自衛隊剣道の違い?

やっぱり当たり前ですが自衛隊の場合、剣道の稽古は軍事訓練後の課外活動ですから、稽古をする人は体力が有り余っていて本当に剣道が好きな人だけではないでしょうか。

以下のような組織もあるぐらいですから定期的に大会も行われているようです。

全国自衛隊剣道連盟

なんといっても警察以上に体育会系の組織ですから、いくら強くて高段者でも人格が伴わないと当然尊敬はされませんが、少なくとも剣道が強ければ強いほど賞賛され、一目置かれる存在になれると思います。

 

多くの剣道経験者と交流を図りつつ、剣道の上達を楽しみながら続けたい

先述の職種ように職業との関係が深いと、剣道の良さ、楽しさ、今、剣道が好きという気持ちが変わってしまうかもしれないので、とにかく好きな剣道をできるだけモチベーションを維持しつつ、続けたい!という人は、全く別の仕事をしながら、クラブチームや地元の剣友会で活動するのが良いでしょう。

・教職員(剣道部顧問)

剣道部顧問イメージ

出典:T1パーク(必由館高等学校 剣道部【2014】顧問: 原川 博光先生)

剣道を仕事の範疇として毎日やることができる上、剣道指導者としての生きることのできる道として今でも定番の人気職業ですが、1つの学校に普通は1人しかなれない(副顧問がいるケースは少数)ため、狭き門です。

また昔は剣道部顧問をやりながら、全日本選手権を狙うようなこともできたようですが、今の教師は、部活以外の教師としての仕事が忙しすぎて思うほど剣道に携われないそうです。できるのは日体大など、体育会専門の学校に限られるでしょう。

・全日本実業団所属の企業

上位常連としては以下のような企業が強いと評判のようです。ビル群イメージ

・三井住友海上火災
・九州電力
・パナソニック(ES本社)
・富士ゼロックス(本社)
・東レ滋賀
・総合警備
・日本通運
・三千和商工
・伊田テクノス

 

ここ数年の大会結果10位以内を確認したい方は以下のサイトをご参照ください。

全日本実業団剣道大会結果に見る「剣道が強い会社」

大会情報については以下ご参照ください。

> 全日本実業団連盟

実業団の中には、剣道をしっかりできる環境を作ってくれてる会社もたくさんあり、強豪企業は部員の方々も学生時代は全国トップレベルの方がたくさんいるそうです。

さらに入社の際にもある程度の融通がきくようですので学生時代に剣道で優秀な成績を残された方は上記リストにあった強豪企業への入社も検討してみてはいかがでしょうか。

実業団所属の各企業の部活動は、強豪企業以外はかなりゆるゆるで、学生時代に優秀な実績を残すか、部活動に入っていなければ参加できないなんてこともなく、稽古には部員の知り合いの外部の会社の方でも参加させてもらえたりするそうです。

・市町村職員

部活動で武道をしている人はけっこういるそうです。職員イメージ

なんといっても午後5時半ごろには業務も終わり午後6時には帰宅できるのが普通の公務員ですから、体力を稽古のために残しておきたい人には残業が避けられない忙しい部署への配属さえ免れれば、心置きなく毎日稽古できると思います。

・消防関係

消防員イメージ

消防署に勤める消防士は、30代まで消防訓練はもとより、常に体を鍛えているので、武道をやっている人も多いようです。一般的には40代になれば指令を出す事務的な仕事に移行するため体力も温存できるから稽古も続けやすいと言えるでしょう。

 

・「剣道具師」と呼ばれる防具・竹刀などを作る職人

剣道具を制作する職人さんは、剣道具師と呼ばれる職業です。
剣道具職人会という組織があり、面布団屋さん 面金屋さん、皮屋さん 組立屋さん等に分業化されているようです。

当然剣道経験者が多く、熟練の方の中には高段者の方も少なくないようです。日々の剣道の稽古の中で防具を改良すべき課題や改善のアイディアも浮かぶでしょうから、勤務中に稽古をすることは無論ありませんが、剣道経験が仕事に直結する数少ない仕事の一つであり、剣道が心底好きな人には天職かもしれません。

 

・大型武道具店の店員か、大手部道具製作会社の会社員

栄光武道具「越谷店」

出典:「拳拳服膺」栄光武道具「越谷店」

「剣道具師」同様、剣道経験が仕事に直結する数少ない仕事の一つです。剣道好きなら商品説明のための知識を苦も無くむしろ楽しんで覚えられますし、お客さんに薦める営業トークも自分自身の経験をもって、自信を持ってお客さんに語れるでしょう。ただ店員さんの場合問題は、給与レベルは低いという点です(汗;)

店長ともなると、最近は義務教育で武道が必須化されて持ち直しつつあるとはいえ、現在の剣道の競技人口では商売として成り立たせるのに武道具店は大変でやるべき仕事はいくらでもあるため、稽古を続ける時間を確保するのは難しいでしょう。

他に大手防具製作会社として、組立をメインにしている全日本武道具・東山堂・三ツ星などがありますが、、そこに就職するのも一手です。こちらは会社員なので中小企業として通常の給与レベルで、かつ会社の業績や評価次第で給与アップもあるでしょう。

 

・剣道系雑誌の編集部員

剣道時代 剣道人

剣道系の雑誌と言えば、現在「剣道時代」「剣道日本」「剣道人」ぐらいですので、これも狭き門です。

編集部員はマスコミ業界ですから、時間は割と自分の裁量で調整できるので平日稽古することもできるかもしれませんが、業務量が基本的に多いので体力と気力が残っていればの話であり、もしできても土日に限られると思います。

編集者以外にもこれらの雑誌のライターやカメラマンになるという手もありますが、剣道専門だけで食べていくのは非常に難しいでしょう。

 

とにかくいつでも自分の都合でやりたい時にやりたい

・自営業

フリーランスイメージ

自営業ですが、フリーランスとして働く技術者や職人も入ります。

就業時間を自分で決められる仕事であれば平日も稽古できるでしょう。

例えば酒屋、本屋などルーチンワークで午後6時半ぐらいには終えられる仕事を選ぶと良いと思います。

あとはアフィリエイターやユーチューバーとかでしょうか(笑)。

起業家は忙しすぎて相当運よくうまくいっていないと無理かと思います。

 

・剣道場の先生(道場主で経営者)

昔は「社会人になっても仕事をしながら剣道の世界でトップレベルをめざしたい」の方に入ったと思いますが、今は道場経営において生徒を集めるのがかなりきびしく、経営も楽じゃないと思いますので、道場主として経営者である場合、例えば全日本選手権に出るために誰にも気兼ねすることなく思う存分稽古に集中する時間を確保することは非常に難しいと思います。

できるとしたら、生徒数が多く、数も安定していて、安心して指導を任せられる他に仕事をもっている先生方が何名もいるか、父親が元道場主で、隠居したとはいえ、経営についてサポートしてくれており、自分は若先生として生徒指導の稽古に力を注いでいられるなどの場合に限られるでしょう。

「剣道家」として、剣道に携わりながらマイペースで続けるには環境的にもこれ以上の仕事はないと思います。

道場を維持し後継者に引き継ぐことができれば、余生は剣の境地に思いをはせ、剣友や門下生と剣道談義に花を咲かせ、死ぬまで剣道三昧、剣道界の中で生きることができる理想の仕事です。
▼参考イメージ動画 タイトル「印南剣道場 阿部先生と越野先生の稽古!」

 

剣道を続けるのは非常に難しい仕事

まず前提として、以下三点から剣道を続けるのはそう簡単なことではありません。

・剣道は非常に激しい競技なので疲労が翌日に残る可能性が高い

・稽古には防具が必要

・稽古相手がいる道場などの環境は限られる

業界としては、経験上労働時間の長さと体力の消耗度の観点から、建設業界(肉体労働側)、運送業界(肉体労働側)、マスコミ関係IT業界は非常に難しいと思います。

不安なビジネスマン

これらの業界以外でも、長いことめちゃくちゃ働くのが礼賛されてきた日本ですから、過重労働の仕事は腐るほどあると思いますが、先の四種は筆頭のように思います。

最近、大手広告代理店で20代前半の女の子が過労死認定されたことで社会的な問題として残業を減らすための施策が政府主導で進められていますが、改善するには社会構造全体の変革が必要な上、国民的な性格の問題もあるのでよくて10年ぐらいかかるような気がします。

結論

さてあなたは剣道を続けるにあたって、どの仕事がピンときたでしょうか。

どんな職種だろうがどんな会社に所属していようが、ぶっちゃけ本気でやろう、続けようと思えばできるのですが、気を付けたいのが、剣道の方に力を注ぐあまり「本業の仕事に支障が生じる」ことです。

剣道をやっていることを所属している組織や会社が知っていて奨励、もしくは礼賛してくれているのであれば、まだ何か支障が生じたとしても、理解を得られたり、罰を与えられたとしても情状酌量の余地が与えられたりすると思います。

しかし全然関係ない仕事の場合、もちろん例えどんなに剣道界ですごい実績をもっていても、何の言い訳にもなりません。

どんな職業を選ぶにせよ、剣道を続けることがくれぐれも自分にとっても周囲の人にとってもマイナスにならないよう稽古のオーバーワークには十分注意し、できるだけ剣道を続けることがプラスになるよう日々心がけて稽古を続けることを何より大事にしてくださいね。

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