最強・九州学院のスキルをいただこう

最強・九州学院のスキルをいただこう

九州学院の強さの秘密は稽古内容にある

 

さて、先月の全国剣道選抜大会で空前の五連覇を成し遂げた九州学院ですが、いったいどんな稽古をしているのか知りたい人はたくさんいると思います。

そんな人でも雑誌、月刊【剣道時代】の2016年2月号を買った人は、すでに付録DVDにあった映像を全て見ていると思いますが、なんとありがたいことに「【剣道時代】公式youtubeチャンネル」にダイジェスト版が上がっていたので、見てみました。

 

すると、ほんの一部でもかなり試合に勝つために参考になる点がたくさんあるなと思ったのでこのサイトでも指導内容を逐次ピックアップしてみたのでぜひ参考にしてみてください。

基本の技のところでも一見なんでもないようなことを言っているようで、実は超重要なこと言ってます。

そして私が試合を見たかぎりレギュラーの選手は皆それが完璧に近い形で、できてると思います。

せっかくあの高校剣道界最強の九州学院が、剣道界のためにその稽古と指導の一部を惜しみなく公開してくれているのですから、ぜひこれらのノウハウやスキルを真似して、いただいちゃいましょう!

九州学院の稽古指導をガチで見てみよう

さて、ダイジェスト版ということで、ほんの一部ですが、強豪校でない顧問の先生もあんまりここまで教えてくれないなーと思う点満載だったので、米田監督の言葉を全部テキストで書き出してみました。

自分にとって、参考になると思った箇所は何度も見て頭にたたきこんでください。

 

2016年2月号付録DVD「実録 最強・九州学院の稽古」ダイジェスト

 

■「素振り(前進後退正面打ち)」

「その場で全身、全身を使う。肩を自分の頭の上まで上げる。大きく振る。そして一番大事な振り下ろしの時の最後の竹刀の先が「走る」という表現をするけれども、竹刀の先が「走る」ように! ここで止まらないようにね。打ち切ってしまう!そこまでしっかり振ること!」

「できるだけ上体がぶれないように。右足で盗んだ時に、体が上下運動しない! そのまま、元に戻る。盗む時に「タメ」を作る。最後の最後まで右足に体重が移ってしまうまで、移る瞬間に振り上げ振り下ろす!」

これ、一番基本でありながらも超重要!

後の面打ちでさらにわかってきますので頭に入れておいてください。

 

■円の足さばき

「円を動くように回るのだけど、足が揃う機会がないように。前へ前へ前へスイッチする時、横に動く時に揃わないように!できるだけ右足を軸に左(足)を持ってくる。動く際は、右足を早く動かして左(足)を持ってくる。できるだけこの状態を保つこと!揃った状態が長すぎると対応ができないからね。」

「体の軸をしっかり保って、これが動かないように! 滑らかに!音がしないように!滑らかに自分で動く。小さく、小刻みに動く!大きく刻むな!小さく刻んで目の前に相手を作ってしっかり動く。(イメージトレーニング)」

かかとに重心がいかない!」「足の腹の三分の一! 前の方の三分の一!意識してみろ!」

この円の足さばき!これは自分的になるほどー!一番胸に刺さりました!
足さばきは上半身よりももっと大事と言われるほど、重要なことは基礎を学ぶ最初の1年で教わりますが、皆わかっているようで具体的にどう練習したら良いのかわからず、だいたい忘れちゃうんですよね。

円の動きをするなんて私は習ったこともなかったですし、しかも横に動く時、「足が揃った状態が長すぎると打ち込まれた時対応ができない」なんて知りませんでした。

でも確かにその通りです。

0コンマの戦いになる剣道の競技では、体が動かない状態が1瞬でもあれば命取りですからね。

この足さばき、練習しまくって、しっかりいただいちゃいましょう!

■面打ち!

「基本の面打ち、大きくいくけども、足運び!軸が倒れないようにね。しっかり攻めを入れてから大きく面!流れたりしないように、右手と左手、力の入れ方、手の内、そこをチェックしながら大きく面、基本の面打ち!」

これ最初の「素振り(前進後退正面打ち)」とぜひセットで覚えてください!

私も高校の時、顧問の先生に面打ちは小さい手首だけの刺し面にならないように、「上から上から!」としっかり上から打つように毎回うるさく言われたものだったのですが、理想はこういう事だったのかと今頃理解できました。

全国大会を生で見るまでは、スポーツ化のせいでどうせ手首だけの刺し面全盛なんだろうなーと思っていたのですが九州学院始め、ほとんどの強豪校がしっかり上から大きく打っているのになぜかめちゃ早い(しかも相面でも勝つ)ちゃんとした面になってました。

それについて詳しくは以下の「はくどー庵」さんのサイトがさらに詳しく解説されてます。

刺し面は速い?

特に以下の「一足一刀で面を打つためには、~」から「~チェックしてみて下さい。」の部分まで。

「一足一刀で面を打つためには、右手を振り上げるのではなく、左手を押し下げるような意識を持ちます。」

「この打ち方のほうが、刺し面より遙かに速く強く打てると思います。そして本人たちが意識しているかどうかは別にして、全日本レベルの選手たちはみんなこのような打ち方をしているはずです。機会がありましたらビデオかなんかでチェックしてみて下さい。」
はくどー庵 「刺し面は速い?」

 

■面技の研究

この指導は最高にポイント高いですよー! やはり強豪校が強いのは、きびしい稽古だけじゃありません。

やはり選手時代、全国レベルだった監督から、基本にしろ試合中のテクニックにしろこのように具体的に1本とる技の妙と言える技術を教えてもらえるからだと思います。 まぁこの教え方の上手い下手でまた指導者としての資質が問われるんですけどね(笑)。

▼梶谷選手に指導している時の監督の言葉

「こっちを攻めてる最初から!(そうではなくて)真ん中を攻めておいて、真ん中を攻めておいて攻められることでこっちが空くだろ?それを(相手は)嫌がるんだよ。だから真ん中を攻めといて、こっちで切り返さないと! 最初から気持ちがこっちの面にいっている(のではダメ)。」

「そう、そっからだ! 最初からこっちにいったら、相手は余裕があるから怖くない! ここに(竹刀が)あるから相手はプレッシャーを感じて、こっちを警戒するから、(面に)いった時に打てる!」

「梶谷は、「虚」を作ってそこから1本取るのが上手い!」と米田監督はかつてテレビ番組「ミライモンスター」で語っていましたが、自らこうして具体的に指導することもあるんですね。

梶谷選手はこういうヒントを元にたくさん自分で「虚」を作るコツをつかんだのかもしれません。

皆さんも、この指導をヒントに自分で、どうしたら相手の隙を意図的につくり出せるか知恵を絞って考えてみましょう!

そうして部活で稽古していない時も考え続けることがまた大きな差を生むんですから。

■お互いの切り返し(合図があるまで)

剣道の切り返しは、剣道の技術が濃縮している非常に重要な稽古と言われます。

それだけに難しく、全身運動なので疲労感も半端ないですが、それをお互いの切り返しで、さらに合図があるまで徹底的に行うなんて本当にきつい・・・。

最後のまさに鬼のようなきびしさ。(全選手ふらふら・・・)

このつらさを乗り越えてるから九学は最強なんですね。

練習をこのような映像で一部紹介したところで怖くない。

結局、試合中、最後まで切れない集中力を支えるのも体力なんですよ。
本当に県大会で勝ち抜きたいのであれば自分を追い込んで体力をつける稽古は絶対に欠かせません。

九州学院のやっている試合稽古を取り入れよう

こっちの動画では前半の基本技の指導については、ちゃんとテロップが流れるのですべては動画を見てください。

試合感覚を研ぎ澄ます~九州学院中・高等学校の試合を意識した稽古~

 

■後半の場面を想定した試合稽古

特に後半の場面を想定した試合稽古ですが、これをぜひ監督さんには稽古に取り入れてみてほしい

生徒さんも監督さんに九州学院はこういう稽古やってますよ、うちもやりましょうよとぜひ進言してみてください。

赤が1本取られている方、白が1本持っている状況で、残り30秒という状況を想定した練習です。

これ超重要。普通の学校は、ここまでやらないですから。

赤は当然、残り30秒で1本取らないと負けてしまいますから、とにかく「慎重に」だろうが「猛然と」だろうがとにかく攻めなければなりません。

1本持っている方はこのまま守り切れば勝てるのですから、絶対油断せずミスをしないようにしのぎきらなければなりません。

こういうのやってるから九州学院は負けずにしっかり引き分けに持ち込めるんですよね。

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一部じゃなくて、DVD全部ちゃんと見たい!と思った人はちゃんと買いましょう(笑)

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