あの名監督として世界的に最も有名なスティーブン・スピルバーグの作品の中でも、映画ファンの中でも名作として知られるこの映画。
私はもう5回ぐらいみてますが、何度見ても良いものはよい。
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ストーリーについてはここでは一切書きません。
アマゾンビデオで無料で視聴できますのでまだ見ていない方は以下のリンク先からぜひ見てください。
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私はこの映画を全ての中学、高校で上映してもらいたいと考えています。
なぜならこの映画を見れば誰しもが「戦争なんて絶対ごめんだ!」と思ってもらえると思うから。
そして「平和である」ということは本当に幸運なことであり、自分たちは恵まれた世代なのだと自覚して毎日をしっかり生きようと少しでも思ってくれるのではないか、という期待を抱かせる作品だからです。
私の世代はまだ親が第二次世界大戦の状況下を子供の頃体験していたせいで、戦争中は毎日芋一個だけだったとか、平和で好きなもんが毎日食えることがいかに幸福なことか口がすっぱくなるほど教えられた世代なのでまだ良いのですが、今の子供は我々戦争知らずな上に飽食世代の子供ですので、戦争というものが映画、漫画、アニメといった娯楽の中にある想像上のイメージしかないでしょう。
その点からもこの映画をぜひ見てほしいのです。
戦争の恐ろしさを疑似体験できます。
今、韓国や中国における反日政策についての報道のせいで、ネット上では反韓、反中という形で罵詈雑言が蔓延していますが、そのまま両国の関係悪化が進めば当然戦争という最悪の選択肢に行き着きます。
悪口も匿名だから気軽に言えることであり、実際に韓国人、中国人を目の前にストレートに言える人はほとんどいないでしょう。
だってストレートに言えば当然すぐ激しい喧嘩、いわば個人間の戦争状態となるのだから(汗;)
この映画が名作と言われるのは、もちろんストーリーの中に深いテーマ、問題提起があるからなのですが、私にとっては特に冒頭におけるノルマンディー上陸作戦オマハ・ビーチ戦のシーンが、戦争の恐怖とすさまじさをリアルに描写していて、強烈に脳裏に焼き着きました。
この作戦を体験した元退役軍人が、このシーンを見て、「あの作戦の実写フィルムが残っていたのか!」と一瞬思ったほどだそうな。
そのシーンを切り出した動画がYoutubeに上がっていたので、一応ご紹介。
まるで海岸に上陸する直前に、丘の上からの砲撃によって虫けらのように簡単に死んでいく兵士たち。
あの状況じゃどんなに超優秀な兵士でも生き残れるかどうかは玉が当たるか当たらないかただ運があるかないかだけ。
超絶望的な己の技量が全く及ばない世界。
あんな状況に放り込まれるのは早々ないと軍事関係に詳しい人は上から目線でえらそうに語るのでしょうが、私はそうは思いません。
負け戦の状況を呈すればいつでもあのような状況下に陥る可能性はあると思っています。
この映画を見て、解説や納得感が欲しくなった人はこの人のレビューを見ると良いでしょう。
映画レビュー集:映画:プライベート・ライアン
この映画に日本軍の話はまったく出てはきませんが、世界史や日本史の授業でほんの70年前は日本も戦争していたことは、今の若い人も知識としては知っていると思います。
今の平和な日本は過去の先人たちがこういうすさまじい戦争を体験し、二度に渡る世界大戦を戦い命を賭して守ってくれたものだという事。
それをこの映画に出てくるライアンのように少しでも認識できた時、平和というものがいかに貴重なものか、先人たちの死を無駄にしないために自分はどう生きるべきなのか、少しでも考えてくれたらとても嬉しく思います。
ゆえにこの映画を見てほしい。
そして自分が見て良いと感じたら、友達にもぜひ薦めてあげてください。