剣道大好きー、スキスキーな皆さん
こんにちは。
管理人のジノ・ヘルナンデスです。
こんな名前にすると、なんかイタリア人みたいでかっこいい!
と思って言ってみました。
それはそうと皆さん、今日はおなじみの掛かり稽古について語りたいと思います。
なんとwikipediaにわざわざ説明が載っていたので、「剣道始めたばかりで知らない・・」、「いやたまたまこのサイト見てるけど知らねーし・・」という方はご覧ください。
基本は二人一組で、元立ち(もとだち)と呼ばれる人が「隙(すき)を軽く与えて打ち込ませる」受け手の役をして、それに対して掛かり手(かかりて)と呼ばれる人が「その与えられた隙(すき)に対して、全力、かつ猛スピードの息継ぎ無しで延々と打ち込み続ける」というスーパーハードな稽古です。
やったことのない人に雰囲気を伝えるとしたら、元立ちの受けて側の人に対して、「メーン」」「コテメーン」「ドウー!」「メーン」「コテメーン」「メーン」「メーン」「ドゥー!」と言った感じで、行ったり来たりしながら延々と打ちかかる感じです。
っていうか、映像で見た方が早いですね(笑)
この映像は先生が生徒に延々とやらせるという形になっていますが、子供相手だというのになんかこうして冷静にみると、ほんとに鬼ですね(笑)。
過保護な母親がみたら、なんてサディスティックでクレイジーな稽古なの!と思うかもしれません。
「ママー!」なんていつまでも言ってる柔な子供が大人の掛かり稽古を一人でみたらしょんべんちびるかも。
自分でやってるとわかりませんが、こうして映像を客観的に見ると大人でもちょっとビビります。
この稽古、受け手側は超楽で楽しいのですが、打ち掛かる方はだんだん地獄の状況を呈してくるのがミソです。
なぜなら、この「掛かり稽古」、「ヤメ!」の号令をかける判断は先生か、いない時は主将がかけることになっているので、どんなにキツくてやめたくても自分で勝手にやめることは、
絶対許されないから。
だいたい時間的には1分からすごく長くて15分ぐらいやりますが、これ最初は相手を打ちまくり放題なんで、ノリノリで楽しかったりするのですが・・、
5分も過ぎて延々とやっていると息が切れてきて、キツくて、声もでなくなってきます。
まぁ最初の映像の方見ていただくと未経験者の方でもよく理解できるでしょう。
たまに先生の機嫌が悪いといつまでたっても「ヤメ!」の号令をかけてくれず、すごいことになっていきます。
では、ここで掛かり稽古をしているシーンをとある高校生の部活と仮定して、
5分ぐらい過ぎた頃からの打ち込む掛かり手側の心の声を聞いてみましょう。
「まだやんの?」
「え、まだ?」
「いつ終わりになんの・・・?」
「おぃおぃ、マジか・・(汗:)」
「いつ終わるんだよ・・?」
「早く終われ!」
「早く終われ!」
「死ぬ・・」
「もう死ぬ・・」
「マジ死ぬ・・」
「先生殺す気ですか?」
「勘弁してくださいよ!・・(泣)」
で、先生の名前が仮に小太郎だったとしましょう。
「おい、コタロー! ふざけんな!」
「いつまでやらせる? なんか俺たちやっちゃったか?」
小太郎先生、何やら少し斜め上の空をほけーっと眺めている。
「おぃおぃ、コタロー!(汗;) どこ見てる? 」
先生、腕組みしてうつむき加減で、少し目を閉じている。
「ちょっ、寝てんのか? 起きろよ!起きろーーーーー!」
そこへ、小太郎先生になんか急用らしく突然練習場に来て話しかけてる他の部の先生が・・・。
「おぃ、おぃふざけんな!誰やねん。稽古中に来んな! コロスぞコラ!(汗;)」
なんかだんだん心も荒んで柄が悪くなってきてます。
「おい、コタロー! ! うぉい!早く終わりにしろーー!!ぶっとばすぞコラ!(怒)」
なんて感じちょっとし憎悪にちかい怒りが芽生えてきます(笑)。
絶対できないことも自由に言えるのが精神世界のいいところです。
「この後、地稽古で絶対、ぶっ飛ばしてやるからな!!」
なんて意識が朦朧とする中で、先生を地稽古でコテンパンにする妄想が頭をかけめぐります。
さらに怒りをこめて思いっきり打ち込む相手の元立ちの姿がだんだん先生に見えてきます。
でも体力も限界に近づき、そんな怒りすら消え失せてきます・・・。
「頼む、コタロー! ! 早く終わらせて・・」
「先生、頼んます、コタロー先生!! わかった!オレが悪かった!(ムンクのような心の叫び)」
「もうあかん・・・」
「もうどうでもいーわ・・」
そして、体力の限界へ・・・
「どうにでもしとくれやす・・・」(なぜか京都弁、すでに人格崩壊しかかってます)
そして永遠に続くかと思われた稽古も、
「ヤメ!!」
と突然の合図が。
「はぁ~~~~~~!!」
その時の安堵感と言ったら、もう地獄に仏を見るような気持ちですよ!(笑)
ただこういう稽古が連日続くともう掛かり稽古に対する恐怖がだんだん芽生えてきます。
掛かり稽古の時間が近づくにつれ、その恐怖がマックスに!
そして終わった時の安堵感と言ったら、もう
きびしい戦地をくぐりぬけて命からがら生き残った兵士の気分です。
これホントに、やった人にしかわからない世界ですよね!
現役の学生諸君はリアルな日常。
ちょっと思い出しただけでもうやらなくていい私はあぁ、なんて幸せ・・・
学生諸君、今日も「掛かり稽古」がんばってください(笑)
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