季節は早いもので10月下旬となり、とうとう寒くなってきましたね。
剣道は、精神力と身体能力を鍛える武道ですが、防具の手入れも重要な要素です。特に冬の時期は気温や湿度の変動が激しく、防具のメンテナンスが一層重要になります。
この記事では、冬の防具メンテナンスについて詳しく解説します。
冬の防具メンテナンスの重要性
冬季は寒さと湿気の影響で、防具が劣化しやすい時期です。乾燥した空気は皮革を硬化させ、湿気はカビの原因となります。また、寒さがゴムや繊維素材にダメージを与えることもあります。適切なメンテナンスを行うことで、防具の寿命を延ばし、安全に使用できる状態を保つことができます。
メンテナンスの基本手順
1. 乾燥
練習後の乾燥 – 練習後は、防具が汗で湿っているため、まずはしっかりと乾燥させることが大切です。通気性の良い場所に防具を広げ、直射日光を避けて自然乾燥させましょう。特に面や胴の内側は湿気がこもりやすいため、注意が必要です。
湿気対策 – 乾燥剤やシリカゲルを防具袋に入れると、防具が湿気を吸収しにくくなります。定期的に乾燥剤を交換することを忘れないでください。
2. 清掃
表面の汚れ取り – 防具の表面には汗や汚れが付着します。柔らかい布やスポンジを使用して、汚れを丁寧に拭き取りましょう。特に、面金や籠手の部分は念入りに清掃が必要です。
内側の清掃 – 内側は特に汗や皮脂が蓄積しやすいため、消毒用アルコールを含ませた布で拭き取ると効果的です。アルコールは殺菌効果もあるため、カビの予防にもなります。
3. 保湿
皮革部分の保湿 – 皮革部分は乾燥すると硬化し、ひび割れやすくなります。レザークリームやオイルを使用して、適度に保湿を行いましょう。使用後は余分なクリームを拭き取ることを忘れないでください。
4. 修理
劣化部分のチェック – 冬季は防具が特にダメージを受けやすい時期です。縫製部分や金具の緩み、皮革のひび割れなど、劣化箇所がないか定期的にチェックし、必要に応じて修理を行いましょう。防具が激しく損傷していると事故につながります。稽古中に折れた竹刀が身体につきささるなんてことも、めったにないとは言え、絶対ないとは言いきれません。特に猛稽古を重ねる学校の選手の方はくれぐれも防具の悪い状態を放置しないようご注意ください。
冬特有のメンテナンスポイント
凍結防止対策
北海道や東北など非常に寒い地域で剣道をされている人はいうまでもないと思いますが、関東から下の比較的年間通してあたたかい地域に住んでいる人は、すごく寒くなってくる12月から2月の間は、急に雪が降ったり気温が下がった場合、汗だくの防具を外気にさらされたまま放置しておくと、朝見たら面布団や垂れなどがバリバリに凍ってしまっていたりするなんてケースもたまにあります。猛稽古で汗だくになった後は、できるだけ洗濯して乾いた雑巾などを使って面布団の内側の汗を吸い込んでしまった部分に押し当て水分をぬいておくようにしましょう。その後は基本通り風通しの良いところで陰干しする事をお忘れなきように!
湿気対策
冬は意外にも室内の湿度が高くなることがあります。防具を保管する場所は、湿気を逃がすための通気口がある場所にしましょう。特に、木造の家屋では湿気がこもりやすいため注意が必要です。湿気の多いところに長く防具を放置しているとカビだらけになってしまうことも少なくないので、稽古後に汗をだっぷり含んだ状態で1週間以上放置するようなことがないようにしましょう。
まとめ
防具のメンテナンスは、剣道を続ける上で欠かせない重要な作業です。冬季は特に防具がダメージを受けやすい時期であるため、適切なケアを行うことで防具の寿命を延ばし、快適な稽古環境を保つことができます。日々の練習と同じくらい、防具のメンテナンスにも気を配りましょう。
状態の良い防具で、より良い剣道ライフを送りましょう!
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