大ヒットと言って良いそうな
今、絶賛上映中の「関ヶ原」を新宿バルト9で、つい先日見てきました!
映像はド迫力で、なかなかの面白かったですよー。
観客動員数も2017年9月2日~9月3日の土日は第1位だったそうで、確かに満員でした。
邦画としては現在大ヒットと言っていいぐらい順調に興行成績を伸ばしているそうです。
今回の映画は、司馬遼太郎原作の歴史小説を、原田眞人監督が実写映画化したもの。
秀吉亡き後、豊臣家への忠義から立ちあがる石田三成と、天下取りの野望を抱く徳川家康による世紀の合戦、“関ヶ原の戦い”、これをそこへ至るまでの二人の相克を描いています。
この映画の感想
私はテレビをまったく見ないので、新宿の映画館前にずらりと貼ってあるポスターと宣伝用モニターに流れるPR映像だけでこの映画の存在を知り、急に見たくなりました。
「え? 石田三成をあの役者として今、最高に脂の乗りきってる岡田准一君が? 似合わなくね? でも彼が主演の映画はだいたい期待を裏切らないからな・・・」
「むっ、しかも家康をオレの大好きな役者、役所広司がやるだとぅー?(汗;)」
「さらに有村架純ちゃんも出るのか? これは気になる・・・」
と心の中でつぶやきながら、「そういや関ヶ原の戦いを今まで映画で見たこと、なぜかなかったなぁ~」気づいて、前情報をほとんど仕入れずささっと観にいってしまいました。
そしたら映画館はすでに年輩から若者までつめかけていてすでに超満員。
映画を見て一番びっくりしたのが、岡田准一扮する石田三成像が今までのイメージと全然違う!
なんたるギャップ!
石田三成と言えば自分の中では漫画「花の慶次」に出てきた↓このイメージ。
計算高い策略家で、冷淡な嫌な奴という印象を持っていたのですが、この映画で描かれた石田三成は、正義感があって不器用だが「義」に厚い良い男でした。
本当にそんな男だったのかはわかりませんが・・、本当にそんな男であるならば岡田君がやるにはまさにぴったり。
しかしあの猛将として知られる島左近↓を三成が自身の禄高4万石のうちの半分を与えて雇ったというのは史実としても残っているそうなので、その点から伺うにも石田三成がどういう人だったのか自分は誤解していたのかもしれません。
(↓この漫画の原哲夫先生による漫画の左近はかっこよすぎですがw)
この映画で三成は愚直なまでに晩年の政策に正義などなかったが引きたてられた大恩ある秀吉との約束を守って豊臣家を守ろうとし、世を正義のある国にしようと家康と戦います。
そこにはまさに主君の死後も忠臣としての心をつらぬく武士の魂がありました。
逆に今回石田三成の敵役、いやまるで悪役として描かれた家康(役所広司)の策略家ぶりは鬼気迫るものがありました。
(まぁ実際、晩年の秀吉に親身に相談にのっていた時の約束などなかったかのごとく最初から秀吉亡き後、豊臣家を排斥して天下を取る腹積もりだったのですから本当に豊臣側からしたら悪党なんですが・・・)
いやよかったですよ、さすが役所広司! 家康としての迫力は十分すぎるほど!
今までいろんな大河ドラマで描かれた家康はいずれも大人として落ち着きもあり、一見温厚な印象で腹の底を見せぬたぬきという感じでしたから、こんな狂気じみて老獪な家康は・・。
うーん、印象が逆転した感じ。。
「はらわたにえくりかえることにも耐え・・・、オレはあの三成を作った!オレが作ったんだーー!」
この衝撃のセリフがどのような経緯で吐かれたのかぜひ映画でご覧あれ!
でもこれが実は一番家康の真の姿に近いのかも・・と思わせるものがありました。
なんといっても戦国時代。微妙なバランスの中で一族が滅びるか否か常にお互いの心中を探り合いながら、そして実際に戦の中で滅亡していった一族数知れずという恐ろしい時代を勝ちぬいたんですからね。
耐えに耐え、忍びがたきを忍びつつ、最後に勝つ!
今の時代には受けない感覚、尊ばれない感覚でしょう。
特にホリエモンとかにはw
でも大企業のサラリーマンで社長になるためには今でもこれは変わらない哲理じゃないでしょうか?
私はフリーランスなんで全然関係ないですけど(笑)
そして今回の映画には、紅一点有村架純ちゃんが、この泥臭い戦争映画に華をみごとに添えてくれました。
それもてっきり姫役かと思ってたら、石田三成に「私を「犬」と思ってお使いください!」と強烈な言葉を発する忍びの役!!
この意外性がこの映画をユニークなものにしてくれました。
>有村架純が傷だらけ&泥だらけの姿を披露 岡田准一主演映画『関ヶ原』本編映像
皆さんもぜひ映画館に足を運んで見てください!
▼8/26公開「関ヶ原」予告編(ロングバージョン)
関連情報
>ヤフーニュース:なぜ日本人は年1本に『関ヶ原』を選ぶか
▼原田監督の弁
>「関ヶ原」初の映画化 「正義」貫く「新たな三成」描く
▼主演、岡田君の弁
>岡田准一、ごまかしのきかない時代に挑む映画『関ヶ原』 主演で感じた幸せ
おまけ:原作小説について
しかし映画見てぶっちゃけ、細かいストーリーの流れはよくわからなかったので(それでも十分楽しめたのですが)、司馬 遼太郎 の原作小説を一度じっくり読んでからもう一度この映画を見たいと思っています。
それにしても石田三成はこの戦で負けて処刑されてしまうわけですが、その時の年齢はなんと41歳。
加藤清正もこの映画に出てきますが、彼も満49歳で亡くなっている。
この時代の武将はほとんど皆太く短い人生だったんだなーと感慨深いです。
それに比べると家康は73歳とこの時代の武将としてはすごく長生きだったわけで、さすがこの後の徳川家200年の支配体制の礎を築いたと考えると、もうなんと老獪な人物だったのかと・・。
しぶとく長く生きて最後に笑いたいという人は家康を見習うと良いでしょう(笑)
ただこんな興味深い記事もあったので最後に紹介しておきます。
人生長い目でみないとわからないということでしょう。